キッチンのお話 その1・・・
お家の断熱リフォームをご紹介
家の中でも厳しい冬の寒さや夏の暑さ。家の中だからこそ快適に過ごしたいもの。寒すぎたり暑すぎたりする部屋はエアコンの効きも悪くなり、電気代も気になります。
そこで今回は家の中の快適性をアップする「断熱リフォーム」をご紹介いたします。
「うちは新築時に断熱対策しているよ」という方、家の断熱は昔と比べると今は品質や性能が大幅に向上しています。今回のコラムではイマドキの断熱をご紹介いたしますのでぜひご一読ください。
断熱リフォームはどんな工事?
戸建て住宅の断熱リフォームは壁や床、小屋裏(天井と屋根の間のスペース)に断熱材を入れて断熱性を高めます。断熱リフォームは家の内部、外部のどちらからも施工が可能です。
部屋の断熱性を高めることで過ごしやすい部屋になるだけでなく、エアコンが効きやすくなるため光熱費を抑える効果もあります。
家の外からの断熱リフォーム工事
家の外壁の表面に断熱材を取り付けて家をすっぽりと断熱材で囲み、その上に新しい外壁を設置して仕上げます。
メリット
家の中で生活したまま工事ができる
外部からの工事なので家の中には影響がありません。工事中も普段通りに生活することができます。
工期が比較的短い
家の中から行う工事と比較すると短い工期で施工することができます。
デメリット
足場の設置が必要
外壁の施工の際には足場が必要なため、足場の仮設費が発生します。
家の中からの断熱リフォーム工事
部屋の壁を開けて内部に断熱材を施工し、その後新しく内壁を作ります。
メリット
他のリフォーム工事を一緒にできる
水廻りリフォームやお部屋全体のリノベーションなど、断熱以外の室内リフォームを一緒におこなうことができます。
デメリット
仮住まいが必要な場合がある
工事の内容によっては家の中で生活ができないため、仮住まいが必要な場合があります。
4つの主な断熱材のご紹介
ここからは断熱リフォームで使用する断熱材のうち「ウレタン吹付断熱」「セルロースファイバー」「グラスウール」「押出式ポリスチレンフォーム」についてそれぞれの特徴をご紹介します。
発泡ウレタンフォーム吹付断熱
断熱効果があるウレタンフォームを専用の機械で壁、床、天井、屋根などに霧状に吹き付けます。
メリット
- 霧状に吹き付けると発泡し膨らんで固まり対象物に密着します。一度付着すると剥がれにくく落ちたりすることはありません。
- 隙間を隅々まで埋めるので気密性が高まります。
- 水や水蒸気が侵入しにくいため水に強く、湿気の多い日本に適しています。
- 熱伝導率が低く、断熱性が高いです。
デメリット
- 施工が難しく、品質は施工する職人の腕によるところが大きい点があります。
- 気泡の中に極めて小さいガスを封じ込めて断熱性を発揮するため、火が燃え移りやすく耐火性能が低いです。
- 他の断熱材と比較すると高価格です。(グラスウールとは約2倍の差があります)
セルロースファイバー
新聞紙などを原料とした断熱材です。壁や床、天井にシートを貼って作った空間にセルフォースファイバーを吹き込んで充填します。
メリット
- 天然繊維のため、人や環境に優しく安心できる断熱材です。
- ホウ酸、ホウ砂による薬剤処理されているため高い防火性能があります。ホウ酸は難燃性で火がついても表面が炭化して炎を遮断する特徴があります。
- 新聞紙などの木質繊維を原料としているので湿気を吸ったり吐いたりする調湿機能があります。
- 太さの異なる繊維が絡み合ってできた小さな空気孔や繊維の空気の穴が振動を吸収して音を伝えにくくするため、防音性能にも優れています。
デメリット
- セルフォースファイバーを吹き込む箇所にシートを貼ってからセルフォースファイバーを吹き込むため、施工日数がかかります。
- 壁や天井など家の中で行う断熱工法のため、家の外からは施工できません。
- セルロースファイバーの工事費は他の断熱材と比べると高めです。理由としては、セルロースファイバーの工事は専門の職人しか施工できないこと、施工する際は隙間なくセルロースファイバーを吹き込むため他の断熱材と比べると使用する量が多いことが挙げられます。
グラスウール
グラスウールは原料のガラスを遠心力などで細かい繊維状にした断熱材です。
メリット
- ガラスを原料としているため燃えにくい特徴があります。また火事が起こっても有毒ガスを発生しません。
- 原料のガラスは年数が経っても劣化せず変質もほとんどありません。グラスウールもこの特徴を受け継いだ経年劣化しにくい断熱材です。
- 他の断熱材と比較すると手頃なコストで断熱対策が可能です。
デメリット
- 耐水性能が低いデメリットがあります。湿気に弱く、水に濡れると繊維の中に入り込み、断熱性能が落ちてしまいます。
押出式ポリスチレンフォーム
ポリスチレン樹脂等を発泡成型したボード状の断熱材です。イメージとしては発泡スチロールが近いでしょう。
メリット
- 軽量で加工や施工をしやすい反面、圧縮に強い特徴があります。
- 水を吸わないため耐水性に優れており、湿気を吸いにくい断熱材です。
デメリット
- 押出式ポリスチレンフォームは難燃剤を加えているケースが多いですが、それでも熱や火に弱く、耐火性能が低いです。
- 木材だけでなくプラスチック系もシロアリの加害の対象となりうるため、食害に遭う可能性があります。
4つの断熱材の比較
断熱材 | 断熱性能 | 防音性 | コスト |
---|---|---|---|
発泡ウレタンフォーム吹付断熱 | ◎ | ◯ | △ |
セルロースファイバー | ◯ | ◎ | △ |
グラスウール | ◯ | ◯ | ◯ |
押出式ポリスチレンフォーム | △ | △ | ◎ |
断熱性の高い、低いは雪平鍋を参考にするとわかりやすいです。アルミの鍋部分は断熱性が低く熱が伝わりやすいため短時間で沸騰します。柄の木材は断熱性が高いため熱くならず、素手で持つことができます。
断熱リフォームをご検討なら
これまでにしてきたように、断熱リフォームとひと言でいっても様々な断熱材や施工方法があります。どれを選択したら良いか迷ったときは、松坂屋建材までご相談ください。松坂屋建材ではご予算に応じて最適な断熱リフォームをご提案いたします。
断熱リフォームと窓断熱リフォームをあわせて行うことで、より断熱性能を高めることができます。窓断熱リフォームについてはリフォームコラム「暑さ寒さを和らげる「窓断熱リフォーム」がおすすめです!」をごらんください。
断熱リフォーム工事は国の補助金事業「住宅省エネ2024キャンペーン」が利用できるケースがあります。その他にも地方自治体の補助金をご利用できるケース等ありますので、松坂屋建材までお電話またはこちらのフォームからお気軽にご相談ください。